今回は、当店お直しコムにご依頼いただいた「ジーンズのファスナー交換」のお直し事例をご紹介いたします。
当コラムをご覧になられているあなたはきっと今、ジーンズやチノパン等のフロントファスナーが動かない・外れてしまった・壊れてしまった…など、ファスナーに何らかのトラブルが発生してしまっていることと思います。
当コラムは「動かなくなったジーンズのファスナーをなんとか直したい!」「壊れたファスナーを修理して、デニムを復活させたい!」「ファスナーを新品に交換して、チノパンを履ける状態にしたい」と思われている方には、きっとお役に立つ内容だと思います。ぜひ最後までお読みいただき、ご参考してください。
※ファスナーは、ジッパーやチャックなどと呼ばれることもありますが、当店ではファスナーに統一して呼称しております。
まずはじめに、「ファスナーの各部位」の名前をお勉強しましょう
実際にご提供した「ファスナー交換」のお話をする前に、以降の内容をスムーズにご理解いただくために、まずはファスナーの基本情報をおさらいしておきましょう。
上記の画像の通り、一般的なファスナーは大きく分けて3つの部位から構成されています。
指で掴んで上下にスライドさせる部位のことを「スライダー」、スライダーによって開いたり閉じたりする噛み合わせの金属部分を「エレメント」、エレメントの周囲を支える生地部分を「テープ」と呼びます。スライダーの部分をファスナーと呼んでいた方が多いと思いますが、それぞれの部位には個別の名称がついています。
この3つだけ覚えていただければ、「スライダーがエレメントから外れてしまった」とか「エレメント周りのテープが裂けてしまった」など、お客様のファスナーにどんな問題が生じているのか、より的確に洋服お直し店に伝えることができます。
左エレメントからスライダーが外れてしまったジーンズ
さて、ファスナーの基本情報のおさらいが終わりましたので、ここからは実際のファスナー交換のお直し事例に話を進めましょう。
今回、当店にファスナー交換のご依頼をいただいたのは、こちらのジーンズ。「upperhights(アッパーハイツ)」という新興ブランドのデニムパンツです。
一見、なにも問題が無いように見えますが…よくよくファスナー部分を見ると左側のエレメントからスライダーが完全に外れてしまっています。スライダーを引き上げた時に取れてしまったのでしょうか、このままだとフロントファスナーを閉じることが出来ず、履くことができません。もし外出時にこうなったら…と思うと、なかなかゾッとする状況ですね。
このようにスライダーがエレメントから外れてしまった場合、残念ながらスライダーを再度取り付けることは基本的にできません。スライダーだけでなく、エレメントとテープを含むファスナー全体を取りつけ直すことになります。このお直しを「ファスナー交換」と呼びます。
ファスナー交換のやり方は?自分でもできる?
では具体的にファスナー交換のやり方をご紹介しましょう。
ファスナー交換は・・・①故障してしまったファスナーをジーンズ本体から取り外す→②新しいファスナーをジーンズ本体の正しい位置に固定する→③固定した位置からずれないように慎重にミシンで縫製する→④ファスナーが正常に動くか確認する・・・という工程で行います。
必要な設備・用具としては、交換用の新しいファスナー、壊れたファスナーを取り外すためのリッパ―や糸ハサミ、ファスナーを正しい位置に固定するためのマチバリ、直線縫いミシン、生地と同じ色の糸あたりでしょうか。洋裁をされている方であればご自宅にあるものばかりかと思います。ファスナーも手芸専門店であれば見つけることができます。
こうして書いていると、「なんだ簡単そうだし、うちの母ちゃんにやってもらおっかな!?」とお思いの方もいらっしゃるかと思いますが、残念ながらほとんどお母様にはジーンズのファスナー交換はできないと思います。洋服のお直しは洋服をゼロから作るよりも難しく、技術を要します。ファスナー交換も然りです。技術に相当な自信をお持ちの場合以外は、洋服お直し店に依頼されることを強くオススメします。今回の事例のupperhightsのような高価なデニムパンツであれば尚更ですね。
ファスナー交換の料金はどれくらい?
では私たちのような洋服お直し店にジーンズのファスナー交換を依頼した場合、利用料金はいくらくらいになるのでしょうか?お直しにかかる費用はもちろんお店によって異なりますが、今回のご利用に際して、お客様が当店(お直しコム)にお支払いになられた料金は以下の通りです。
<お直し料金>
ジーンズのファスナー交換(2,990円・税込3,289円) ※交換用の新品ファスナー代金を含む
<往復の送料>
・お客様からお直しコムへの送料(実費) ※往路。お直しコムへの支払いはナシ
・お直しコムからお客様への送料(490円・税込539円) ※復路。お直し料金総額・お届け先により変動
以上の通り、お直し料金が約3,300円、返送料が約500円で、当店へのお支払い総額は税込で3,800円ほどになりました。ズボン裾上げの「三つ折りステッチ仕上げ(890円)」等に比べると、確かに値は張りますが、履けなくなってしまったジーンズやチノパンが履ける状態に戻るのであれば、十分にコストパフォーマンスを感じていただけるのではでしょうか?
約1週間でジーンズのファスナーを新品に交換できる
お直し価格の次に気になるのは納期、つまりお直し完了までに要する時間ですね。いくらお直し料金が安くても、「いま混んでいるので納品までに1ヵ月かかります…」では、意味が無い場合が多いですもんね。当店ではお直しサービス毎に明確な納期を定めており、お店の繁閑によって納期が変動することはございません。そんな当店の「ジーンズのファスナー交換」は「納期B」ですので、当店への入荷・お直し開始から1週間程度でファスナー交換を完了し、お客様へお戻しすることができます。
具体的な例でお伝えすると、スラックスが水曜までに当店へ入荷すれば(=お直し予約通りにお直し開始できれば)、翌週の月曜にお客様の元へ出荷いたしますので、ほとんどのお客様には翌日の火曜午後にはファスナーが復活したジーンズをお届けできることになります。往復に配送が発生しますが、もしかするとご近所の洋服お直し屋さんよりも早いかも!?
ジーンズやスカートのファスナー交換もできる?
今回ご案内したサービスは、「ジーンズのファスナー交換」です。そのため、当サービスはジーンズと同様のファスナーが取り付けられたズボンに対して提供することができます。具体的には、チノパンやカーゴパンツ、ペインターパンツ、オーバーオールなど多くの厚手のカジュアルパンツにに提供可能です。ちなみにメンズ・レディースは問いません。
なお、ジーンズと同じくらいファスナー交換のご要望が多いアイテムとしてスラックスが挙げられますが、その場合は「ではなく、 」「スラックスのファスナー交換」にてご予約ください。通常メニューの対象であれば、「よりも少しお安くファスナーを交換することができます。 」
なお、技術的にはスラックスやジーンズ以外のアイテム、たとえばスカートやトップスなどのファスナー交換も可能ですが、これらは都度お直しの可否判断・お見積りとさせていただいております。ぜひお気軽に「お問合せ」ください。
スラックスのファスナー交換に興味をもたれた方はこちら
今回は、実際に当店へご依頼いただいたエレメントからスライダーが外れてしまったupperhightsのジーンズの事例を用いながら、「のやり方・料金等をご紹介してきました。 」
壊れてしまったファスナーを新品に取り換えるという、大変シンプルかつ地味なサービスではありますが、履けなくなったジーンズやチノパンがまた履ける状態になる喜びは非常に価値があるサービスだと自負しております。
当店お直しコムであれば、お直し料金:3,000円程度でジーンズやカーゴパンツのファスナーを交換し、ズボンを復活させることができます。ファスナーの故障を理由にタンスの肥やしになってしまっているデニムパンツはありませんか?そんなズボンがお手元にある方は、ぜひ当店にご依頼ください。積年のストレスを簡単に解消できるはずです!お直しコムの人気サービス「 」のご利用、楽しみにお待ちしております。